次の文を読み、以下の問いに答えよ.して
身近にあるものを使って光の実験を行うため、次のA,B,Cを準備した。
A: 透明なアクリル樹脂の平板(厚み 5.0mm) を2枚重ねて留め具で固定したもの
B:牛乳を少量混ぜて少し白濁させた水を入れた透明なペットボトル
AMA
C: レーザーポインター (波長532nmの緑色レーザー光を出す. 1nm =1×10~9
部屋を暗くしてBのペットボトルにCのレーザーポインターが発する光線を入射して
みると, 液体全体が淡い緑色に光った. これは,水を白濁させている粒子によって入射し
| され,いろいろな向きに進む光を生じた結果と考えられる
次に,図1のように B の光るペットボトルを A のアクリル板に映してみると,ペット
ボトルの像に重なって明暗の縞(しま)模様が見えた.Aに対するBからの光の入射角と反
射角がほぼ0であるような配置で観察すると,図2に示す楕円のような形をした縞模様が
見えた.このとき,アクリル板どうしが密着するようにAを両面から指で押すと,縞模様
の位置や形に変化が生じた.アクリル板1枚だけを用いて実験した場合には縞模様は現れ
なかった.
B
C
図 1
I
図2
cook
m)
このような縞模様が現れた原因として,2枚のアクリル板の間に薄い空気層があり,空
気層の厚さが場所によって変化していることが考えられる.図3のように、アクリル板1
の中を進んできた入射光は,一部が空気層との境界Iで反射され、残りの一部が空気層に
進みアクリル板2との境界Jで反射される。観測者はこれら2つの反射光の重ね合わせを
見ることになるが, 2つの反射光には経路差による位相の差が生じている.また, 空気と
アクリル樹脂の屈折率はそれぞれ 1.0 と 1.5 なので
イで反射するときにウ
[rad] の位相の差が加わる.このように, 複数の波動が重なり合い特定の場所で強め合う
(または弱め合う)現象を
という.