V 干渉 135
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図を見ると山と山が重なっていない点にも強め合いの線が描かれていますね。
強め合いの位置というのはいつも山と山が重なってじっとしているわけでは
ないんだよ。時間を追ってみると谷と谷が重なることもあり、 振幅2Aでバタ
バタ激しく動いている点なんだ。
右の図で細い線は少し時間がたったときの
波面。 山の重なりはP′へ移っているね。 そ
のうちPには谷と谷がさしかかることにな
コしてるわけだ。
る。強め合いの線に沿って見ていくとデコボ
強め合いの線
P
山
S2を中心と
して広がる
一方、弱め合いの線上での変位はどこも 0
で水面はじっとしているんだよ。
Sを中心と
して広がる
波紋が広がるイメージ
をもって見てみよう
Q 条件式の方は考えれば考えるほど分からな
くなります。 確かに=5,2=3のような位置では,波源と同じ変位だか
ら,波源が山のとき, 山と山が重なり合います。 でも,=53入,2=3.3 (や
はり差は21で強め合い)となると,いったいどう説明できるんですか?
まず, 波源 S1, S2が山を出したときを考えよう。
この2つの山がやがて点Pで出合うわけではない
ね。Pに近いS2 から出た山の方が先にPに着いて
しまうからね。 S2 から出た山が出合う相手, それは
SとPを結ぶ線上でPA=PS2となる点 A にいる
波だ。 つまり点 A に山がいることが強め合う条件だ。
SとAが同時に山となるためには SA=m入 ほら、
SAこそ じゃないか。
一方, 弱め合いは波源が山のときAに谷がいれば
よい。 S2 の山とAの谷がやがてPで出合って打ち
消すことになる。 S, が山, A が谷となるためには
入
山
S1
強め合い P
S2
これらがPで重なる
弱め合い P
山
S.A が 1/12 あるいは 123+m入であればいいね。
S1
S₂
Q なるほど。すると, 波源が逆位相のときは,Sが山を出したとき S2は谷を
出すと………そうか! 距離差=miならAは山でS2 からの谷と打ち消し合
うし,距離差= (m+1/2)入ならAは谷で強め合うというわけですね。