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発展例題]79 運動する台車上をすべる物体
図のように,水平な床の上に置かれた質量 M,
長さ1の台車の右端に質量 m の物体をのせ, 台
車を水平右向きに大きさFの力で引いたところ。
その瞬間に物体は台車の上をすべり出した。 物
体が台車の上をすべっている間の, 物体と台車の
運動を考える。物体と台車との間の動摩擦係数をμ'、 重力加速度の大きさをgと
する。また,台車と床との間の摩擦は無視でき,物体の大きさは十分に小さいもの
とする。
m
F
2m
M
T
(1) 物体および台車の床に対する加速度の大きさはそれぞれいくらか。
(2) 物体がすべり出してから時間tの間に、物体および台車が床に対して移動する
距離はそれぞれいくらか(この間, 物体は台車の上にあるものとする)。
(3) 物体が台車から離れるまでに, 台車は距離Lだけ床の上を移動した。 Lをμ,
1, F, g, m, Mを用いて表せ。
(京都産業大改)
●鉛直方向の
考え方
N[物一台](垂直抗力)
R[台一床]
台車
力のつりあい
(物体)
R=Mg+N(台車)
物体
→8
F
物体は台車から
の摩擦力により
水平右向きに引
2mg
→Q
F'[台一物)
N=mg
F'[物←台]
動摩擦力 F'
mg [物一地)
きずられる
N[台一物]Mg [台一地)
F'=μ'N=μ'mg
は同
コで
(1) 水平右向きを正の向きとし,物体及び台車の床に対
する加速度をそれぞれα, Bとする。運動方程式は,
物体:ma=μ'mg
補足
(3) 設問文に「物体の大
きさは十分に小さいも
のとする」とあるので,
物体の大きさは0と
して考える。
解答
は、
しい。
台車:MB=F-μ'mg
…2
O, 2を解いて, α=μ'g. B=Fーμ'mg
M
台)
(2) 時間 tの間に物体および台車が床に対して移動する距離をそれ
別解)
(3) 物体から見た台車の
加速度はB-aだから,
ぞれXm, XM とすると,
1
2at'=u'gt° X=0·t+→ Bt°=ー mg ,
1
Xm=0·t+
2
1=-(B-a)
2M
(3) 物体が台車から離れるまでの時間は, (2)で xx=Lとして,
上式に(1)の結果および
3を代入して, Lにつ
いて解く。
2ML
ピ=-
F-μ'mg
物体の移動距離 Xm
この間の物体の移動距離は,
台車の移動距離L
Xm=
24 gt=gML
F-μ'mg
物体の移動距離 xm と台車の移動距離Lの差がちょうどしになっ
たときに物体は台車から離れるから, L-xm=lより,
LAML__F-μ(m+M)9 よって, L=-
F-μ'mg
1=L-
F-μ'mg
F-μ'mg
F-μ(m+M)g