三
例題 41
考え方) 整数が6の倍数であることを証明するには,基本は2の倍数かつ3の倍数であるこ
とを示す。
(証明)
[1] すべての整数nは, n=2k, n=2k+1 (kは整数)のいずれかの形で表される。
n=2k のとき, nは2の倍数である。
参考
6の倍数であることの証明
nは整数とする。 n(n+1)(n+2)は6の倍数であることを証明せよ。
n=2k+1のときn+1=(2k+1)+1=2(k+1) から, n+1は2の倍数である。
よって, n, n+1のいずれかは2の倍数である。
[2] すべての整数nはn=3k, n=3k+1, n=3k+2 (kは整数)のいずれかの形
で表される。
n=3kのとき, nは3の倍数である。
n=3k+1のときn+2=(3k+1)+2=3(k+1) から, n+2は3の倍数である。
n=3k+2のときn+1= (3k+2)+1=3(k+1) から, n+1は3の倍数である。
よって, n, n+1. n +2のいずれかは3の倍数である。
[1], [2] から, n(n+1)(n+2)は2の倍数かつ3の倍数,すなわち6の倍数である。図
この例題より 連続する3個の整数の積は, 6(=3!) の倍数であることがわかる。 一
一般に, 連続するn個の整数の積は, n! の倍数である。
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n
第3章
数学と人間の活動