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基本例題 41 対偶を利用した命題の証明
文字はすべて実数とする。対偶を考えて,次の命題を証明せよ。
(1) x+y=2 ならば「x<1 または y<1」
(2)「aキ3 または bキ1」 ならば「aーbキ2 または a+bキ4」
p.70 基本事項 6
CHART
OLUTION
対偶の利用
命題の真偽とその対偶の真偽は一致することを利用
(1) x+y=2 を満たす x, yの組 (x, y) は無数にあるから, 直接証明することは
困難である。そこで, 対偶が真であることを証明し, もとの命題も真である,
と証明する。
条件「x<1 または y<1」の否定は「x>1 かつ y>1」
(2)「Aキp または Bキq」の否定は「A=pかつ B=q」
a, bの連立方程式を解く。
2章
6
解答
(1) 与えられた命題の対偶は
「x>1 かつ y>1」ならば x+yキ2
これを証明する。
x>1, y>1 から x+y>1+1=2
ゆえに,x+yキ2 であるから, 対偶は真である。
よって,もとの命題も真である。
(2) 与えられた命題の対偶は
*x>a, y>b ならば
x+y>a+b
(p.49 不等式の性質)
「a-b=2 かつ a+b=4」ならば「a=3 かつ 6=1」
これを証明する。
「a-b=2
la+b=4
ゆえに, 対偶は真である。
よって,もとの命題も真である。
連立方程式
を解くと
[a=3
さあケ
条件の否定 条件か, qの否定を, それぞれp, qで表す。
pかつg→かまたはq
pまたはq→pかつg
LOINT
PnQ=PUQ
PUQ=PNQ
PRACTICE… 41
2
文字はすべて実数とする。次の命題を, 対偶を利用して証明せよ。
1)x+y>a ならば 「x>a-b または y>b」
論理と集合