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4 第4章 三角関数
Think
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例題 152 三角関数を含む方程式の解の存在条件
OOT とする. 0 の方程式 cos20+asin0+a=0・・・・・・① を満たす
0 が存在するための定数αの値の範囲を求めよ.
( 岩手大・改 )
[考え方 sing とおくと、2倍角の公式を利用して、1の2次方程式として考えることがで
きる。
(0) f(1) が同符号のとき
f(t) のの係数が正より
区間 ②で③が実数解をもつための条
件は,
f(0)>0 かつ f(1)>0 かつ
f(t)=0 の判別式をDとすると.
D≧0 かつ
y=f(t)の軸が区間内
つまり、tの2次方程式の解の存在範囲の問題となるので 2次関数のグラフと軸の
である.
共有点を考えるとよい.
f(0)=a-1>0より,
解答
a
3 三角関数の加法定理 295
f(0) <0. f(1) < 0
の場合は区間内に解
をもたない。
17
0
a>1 ...... ④
f(1)=2a+1>0より
1
a>
2
8 t
D=α-8a +820 より
a≦4-2√/24+2/2≦a .......⑥
a-8a +8=0.
4=4+2/2
のとり得る値の範囲に注意しながら、 実数解 tの存在範囲を調べればよいが,そのと
上のようにいろいろな場合が考えられ、場合分けの必要がある場合分けをする
ときの着眼ポイントは、「区間の端点の符号」,「軸と区間の位置関係」 「判別式(また
は2次関数のグラフの頂点のy座標)」 である.
t = sin0 とおくと,00πより 0≦t≦1 .....・・ ②
cos20=1-2sin'0=1-2F より ①に代入して,
-(1-2f2) + at + α = 0
つまり、 2f+ at+a-1=0 ...... ③
したがって、 ①を満たす 0 が存在するための条件は,区
間②において,tの2次方程式③が少なくとも1つの実数解
をもつこと, つまり ③より f(t)=21+atta-lとお
とy=f(t)のグラフが区間②でも軸と少なくとも1つ
の共有点をもつことである.
(i) (0) (1) が異符号のとき
つまり,f(0)f(1) <0 のとき
f(0)=a-1
f(1)=2+a+a-1=2a +1
したがって, (a-1)(2a+1)<0
よって、12<a<1
-4<a<0 ......⑦
軸はto より
<<1
4
つまり.
以上(i)~(i)より,求めるa の値の範囲は
したがって、④~⑦を同時に満たすαの値は存在しない。
≦a≦1
Focus
最終的に2次関数の
解の存在範囲における場合分け
48
する。
問題として捉えるこ
とができるかがポイ
ント
区間の端点の符号で
場合分けを考える.
(注)を参照)
f(0)>0,f(1)<0
または,
f(0) <0. f(1)>0 より
1 t
f(0) f(1)<0
f(0)=0 のとき, す
でに f=0 が③の解
となるのでf(1) の符
よって
a=
=1/12 または a=1
号は関係ない.
() f(0)=0 または f(1) = 0 のとき
つまり,f(0)f(1)=0 のとき
(a-1)(2a+1)=0
f(t) =2f+ at+a-l
=21++
第4章
「区間の端点の符号」 「軸と区間の位置関係」 「判別式(または2次
関数のグラフの頂点のy座標)」に着目せよ!
注〉 例題152で 「区間の端点の符号」で場合分けを行ったのは, (i) や (i) の場合は端点の符
号を調べれば,軸や判別式を調べなくても、題意を満たす αの値の範囲を調べること
ができるからである.
このことは, Focus Gold 数学Ⅰ+Aの第2章 「2次関数」 で学んだ 「解の存在範囲」
の問題と関連している.
注) 「定数分離」という着眼から, 例題152を次のように解くこともできる.
2t2+ at+a-1=0 より 2t-1=-at-a
g(t)=2t-1.h(t)=-at-a とすると, ③を満たす
が区間②内に存在するのは, y=g(t) と y=h(t) が区
間②において共有点をもつ場合である.このとき,
h(t)=-a(t+1) より,y=h(t)は定点(-1, 0) を通
る直線であるから, 右の図より、共有点をもつのは,
-15-as
y=g(t)
1
=h(t)
(0, -1) を通る直線から,
より、
1/2sas1のときである。
(1,1) を通る直線まで変化する.
練習
152
とする0の方程式 sin' +acos0-2a-1=0………① を満たす 0
(同志社大 改)