例題
7.3
(1) 5以上の素数は, ある自然数n を用いて 6n+1 または 6n-1の形で表される。
ことを示せ.
(2) Nを自然数とする. 6N-1 は6n-1 (nは自然数) の形で表される素数を約
数にもつことを示せ .
(3) 6-1(nは自然数) の形で表される素数は無限に多く存在することを示せ .
【解答】 (5以上の自然数の形)-(数でない形)
(1)5以上の自然数は,nを自然数として, 6n, 6n ± 1, 6n ±2, 6n+3のいずれかの形で表せるこ
のうち, 6n, 6n ±2, 6n+3は素数ではないので, 5以上の素数は 6n+1または 6n-1 の形で表
される.
(2) 背理法で示す。
Nは自然数であるから, 6N-1は5以上の自然数である. 6N-1を素因数分解したとき各素
数は (1) より 6n+1, 6n-1 の形をしている. 6n-1の形をした素因数を持たないと仮定すると,
すべての素因数は6n+1の形をしている.
lmが整数のとき,
(6l+1)(6m+1)=6(6lm+l+m) +1
より, 6n+1の形の素数の積はまた6N+1の形をしているので, 6N-1 の形の数にはならない.
したがって, 6N-1 は6n-1の形の素数を約数にもつ.
(3) 背理法で示す。
6n-1 の形をした素数が有限個しかないと仮定する. それらを puz,.., px として,
6 P₁P2 PR-1
という数を考える。 (2)より6
Das... pa
-1は6n-1の形の素数を素因数にもつが、か,
は6か.…… Da-1の素因数ではないので, Pu, Pa,..., Dr以外の6n-1の形の素数が存在すること
になり, 有限個しかないという仮定に反する. よって, 6n-1 の形の素数は無限個存在する.