例題29 場合分けを含む対隅を用いた証明
整数a,b について, a +62 が3の倍数ならば,aとbはともに3の倍数で
あることを証明せよ。
考え方 命題とその対偶の真偽は一致することを用いる。
この命題の対偶 「整数a, bについて, aまたは6が3の倍数でないならば,
証明
d'+b2は3の倍数でない」 を証明すればよい。
(i) αが3の倍数でないとき,
αはある整数を用いて, a =3k+1, または, a=3k-1 と表される。
b =3l (ℓは整数)のとき
a²+62=(3k±1)2+(3ℓ)=3 (3k²±2k+3ℓ2) +1 (複号同順)
b =3ℓ+1 (lは整数)のとき,
a²+b2=(3k±1)2+(3l+1)^=3(3k²±2k +3.² +2ℓ)+2 (複号同順)
b=3l-1 (lは整数)のとき,
a2+b2=(3k±1)2+(3l-1)2=3(3k²±2k +3l2-2ℓ)+2 (複号同順)
となり、3k±2k+302, 3k² ±2k+3ℓ2+2l, 3k²±2k +3l2-2ℓは整数であ
るから, a' +62は3の倍数でない。
( bが3の倍数でないとき, (i) と同様にα² +62は3の倍数でない。
したがって, (i), (ii) より,いずれの場合も'+b2は3の倍数でない。
よって, 対偶が証明されたから,もとの命題も成り立つ。
主 a=3k+1,3k+2 と場合分けをしても同様に成り立つ。