基礎問
260 第8章 ベクトル
167 球と直線
座標空間内に,球面 C:x'+y^+z'=1 と直線があり、直線
1 は点A(a, 1, 1) を通り, z=(1,1,1)に平行とする.また、
α≧1 とする. このとき, 次の問いに答えよ.
(4)
(1) Z上の任意の点をXとするとき,点Xの座標を媒介変数tを
用いて表せ.
(2) 原点Oから1に下ろした垂線とlの交点をHとする.Hの座
標をαで表し, OH をαで表せ.
(3) 球面Cと直線lが異なる2点P, Qで交わるようなaのとり
うる値の範囲を求めよ.
(4) (3) のとき,∠POQ=90° となるαの値を求めよ.
精講
点A(xo,yo, zo) を通り, ベクトル=(p,q,r)に平行な直
線上の任意の点をXとすると,
tu
OX = (xo,yo, zo)+t(p,q,r)
と表せます。
(2) Hは上にあるので, (1) を利用すると, OH がαと
tで表せます. そのあと, OH・Z = 0 を利用して,t
をαで表します。
(3) 球面Cと直線lが異なる2点で交わるとき,
OH < 半径
が成りたちます。
POQ=90°をOP・OQ=0 と考えてしまっては, タイヘンです.
それは,PとQの座標がわからないので, OP, OQを成分で表せないから
です。座標やベクトルの問題では, 幾何の性質を上手に使えると負担が軽く
なります。
解答
(1) OX=OA+tu=(a, 1, 1)+(t, t, t)
=(t+a, t+1, t+1)
.. X(t+a, t+1, t+1)