1
6
不等式の証明
るようにしたい。
2 (相加平均) (相乗平均) の等号成立条件
a>0,6> 0 のとき
a+b
≧√ab
等号は a=b のとき成り立つ。
2
この大小関係を上手に使うと不等式が容易に証明できることがあるが,等号成立条件
に注意しないと,うまくいかないことがある。次の2つの例を見てみよう。
なお,a>0,60 とする
例1 (1+2/2)(1+号)≧4の証明
(相加平均) ≧ (相乗平均) により
b
1+ ≧2
a
b
基本例題 30 (2)の不等式
≧9 の証明
[例2](a+1/2)(6+1/2) 2
(相加平均) ≧ (相乗平均) により
a
...
≧2.
a
…②
2
at/2=2√//...③.6+/1/22√
4b
≥2A
(4)
a
辺々掛けて(1+1/2)(1+号) ≧4
B)
に対し
b
④辺々掛けて (a+1/6)(6+1/2)=8
例1の証明はうまくいったのに,例2ではうまくいかない。 この違いはどこにある
のだろうか? その理由は, 等号成立条件にある。
例1の①②の等号はともにα=bのときに成り立つから,不等式 A の等号もa=b
のときに成り立つ。 よって、証明もうまくいったのである。
一方,例2 で, ③の等号は αb=1のときに成り立つのに対し, ④の等号は ab=4の
ときに成り立つが, ab=1とαb = 4 を同時に満たす正の数α, 6 は存在しない。
よって, Bは不等式としては正しいが,等号が成り立つ (=8となる)ことはない。