おのづから〔自ら)
「おのづから」は1の意味だけでなく、
古文には2や3の使い方もあることに注
意しましょう。
①自然と・ひとりでに
2偶然たまたま
3〈仮定・推定表現を伴い〉万一・もしかして
うへ
②おのづから人の上などうち言ひそしりたるに、幼き子どもの聞き取り
て、その人のあるに言ひ出でたる。(枕・はしたなき物)
[たまたま] ある人の悪口を言っていたときに、幼い子たちが耳に
とめて、その人がいる所で言い出したこと(はきまりが悪い)。
おのづから自然のなりゆきで
③おのづから歌などや(集に入ると思ひて、(宇治・巻一話)
→必然性がなく偶発的に
→たまたま・もしかして
て、
ちょくせんしゅう
〔もしかして〕(自分の)歌などが(勅撰集に)選ばれるかと思っ