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例題39
水の表面温度
問題 128, 135
次の図1は、北半球の中緯度において海面を通して海洋に出入りする熱エネルギー
の年変化を示している。 この図から、4月から8月の期間は, 海洋に入る太陽放射エ
ネルギーは海洋から出る熱エネルギーより多いが, 10月から2月の期間は,その逆で
あることがわかる。 このような熱エネルギーの出入りによって, 海面付近では, 加熱、
期に形成された暖水の層が, 冷却期に対流によって上下にかき混ぜられる。その結果,
中緯度の海面付近では,図2に示すような水温の年変化が起こる。
多| 海洋に入る太陽放射エネルギー
エネルギー 少
345
海洋から出る
熱エネルギー
解答
0⁰
(1) 4 (2) 3
10 大気と海洋の運動 141
201
40
(m) 60
80
100L
6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
図 1
月
図2
(1) 図2のア~エに入れる月の組合せとして適当なものを、次の①~④のうちから1
ろ選べ。
水温(℃)
12 14 16 18 20 22 24
7:1
ウ
|エ
ア
イ
エ
ア
イ
① 12月
3月
9月
6月
② 12月
9月
3月
6月
③ 3月
6月
12月
9月
④ 3月
12月
6月
9月
(2) 下線部に関連して, 海面での熱エネルギーの出入りに関して述べた文として最も
適当なものを、次の①~④のうちから1つ選べ。
① 海洋から放射される電磁波の波長は, 太陽放射の波長より短い。
② 1年間を通してみると, 低緯度では, 海洋に入る太陽放射エネルギーは海洋か
ら出る熱エネルギーよりも少ない。
③ 海水が蒸発することによって, 海洋から大気へ熱の輸送が起こる。
④ 放射によって海洋から出る熱エネルギーは, 海水の塩分に依存する。
考え方 (1) 図1より3~9月が水温の上昇する時期, 9~3月は水温の下降する時期で, その
結果, 9月が最も海面水温が高く, 3月が最も低くなるので, エが9月、アが3月に
なる。 問題文の 「過熱期に形成された暖水の層が, 冷却期に対流によって上下にかき
混ぜられる。」 から判断すると, 図2のイは50~80mの深さで水温上昇しているため,
対流しており, 12月であることがわかる。 また, 海洋から出る熱エネルギーは, 多い
順に9月 6月 12月 3月で,これは海面水温の高さに対応するので6月がウ 12
月がイとなる。
(2) ① 海面からは赤外線が放射されるので, 波長が長い。
②低緯度では太陽放射エネルギーが海洋から出るエネルギーより多い。
④ 海水の塩分ではなく海面水温に依存する。
(09 センター試験本試)
第4章 大気