次の文を読み、「人間の値打ち」について、看護師をめざすあなたはどのように考え
ますか? また、 あなた自身の「値打ち」は何ですか?
800字以上~1000字以内 で述べなさい。
「値打ち」と「値段」、同じようでいて、 何かが違うような気がする。
「値打ち」と言ったときには、 単なる値段以上の、 それらが存在する意味や意義が
かかわってくる。
格差社会の中で、自分には「値打ちがない」と思わされている人が増えている。
厳しい状況でがんばっているのに、 「あいつは雇っている値打ちがない」と後ろ
指をさされる人もいる。
上司からパワハラを受け、 「自分には生きている値打ちがない」と思いこんで、
うつ病や自殺に追い込まれる若者もいる。
そして一部の勝ち組だけが、「オレたちは競争のなかで勝ち抜いてきたんだから、
値打ちが高い」と大きな顔をしている。 稼ぐ力は人間の値打ちに問違いなく関係は
しているが、人間の値打ちはそれだけではないはずだ。
(略)…
人によって値打ちの基準が代わるということを知っておいた方がいい。
もちろん時間とともに値打ちが変わってくることもある。 人間の値打ちは流動的だ。
ある出会いやある出来事で人間の値打ちは変わるだろう。 だから面白いともいえる。
*出典:鎌田 責著「人間の値打ち」 集英社新書 より