にどんな災難が降りかかるかも想像がつく。 そして、それらはみな、自分一人で
行うことだ。
?「それら」とは、何を
指すか。
しかし、十分危険だが微量の放射能の存在は、人間の感覚器官には感知されな
い。巨大な打ち
置から宇宙に射出されるような乗り物に生じうる事故も、
通常の意味での直観的把握を超えている。理論的なリスクの査定はできても、感
覚的には実感できない。 しかも、原子力発電所も、NASAも、一人一人は巨大
な作業のほんの一部を担っているだけであって、自分自身の判断のミスがどれほ
ど最終産物の危険に貢献するのかは、これまた実感できない。
びゅう
昔から「ギャンブラーの誤謬」と呼ばれているものがある。ルーレットで赤、
赤と続くと、次も赤であるような気がしてくる。 赤、赤、赤、赤だと、次は黒で
あるような気がしてくる、という誤りだ。赤が出るか黒が出るかは、過去の記録
に関わりなく毎回五割である。東海村の施設もNASAも、 危ないが訳の分から
し、 真の危険を顧み
りが自分
も安全である
WTH 36
人間にとって、確率的な事象を正確に把握し、判断を下すよりも、数回の経験
をもとに因果関係を類推して、この次も過去と似たようなことが起こると考えた
ほうが、進化史上では、ずっと適応的だったにちがいない。たま二
たときの損失は、今よりもずっと小現三
人間と知性