-
1. 分子式 C5H10 で表される化合物 Aがある。 実験1~実験5を読み, 問いに答えよ。
H=1.0,C=12.0, 0=16.0, Br=80.0
〔実験 1] 化合物 A に水を付加させると,不斉炭素原子をもつ主生成物 B と不斉炭素原
子をもたない副生成物Cが得られた。 化合物 B, Cいずれも金属ナトリウムと反応し
て水素を発生した。
〔実験2] 化合物 Aを臭素水に加えたところ, 臭素水の赤褐色が消えた。
[実験3] 化合物 Bをニクロム酸カリウムの希硫酸酸性溶液と反応させると,化合物 D
が得られた。 化合物Dにヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めると,黄色
沈殿が生じた。
〔実験4] 化合物 Cをニクロム酸カリウムの希硫酸酸性溶液と反応させると,化合物 E
が得られた。 化合物Eにヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めても黄色沈殿
は生じなかったが,フェーリング液を加えて加熱すると,赤色沈殿を生じた。 化合物
Eをさらにニクロム酸カリウムの希硫酸酸性溶液と反応させると,分子式 CH10O2で
表される化合物 F が生成した。
[実験 5] 化合物Cに濃硫酸を加え、170℃で加熱すると化合物 Aが得られた。一方,
化合物 B に濃硫酸を加え, 170℃で加熱すると,主生成物 Gとともに副生成物とし
て化合物 A が得られた。 化合物Gは,化合物 Aと同じ分子量をもち,シス トランス
異性体は存在しなかった。
(1) 分子式が CH10 で表される化合物には,何種類の異性体が存在するか。ただし,環
状異性体およびシス トランス異性体を除く。
]種類
(2)実験2について, 臭素 4.00 g と過不足なく反応する化合物 Aの質量[g] を求め、有
効数字3桁で答えよ。
[
]g
(3)以下の化合物 (ア)~ (カ) のうち, (i), (ii) のそれぞれにあてはまる化合物をすべて選
び記号で記せ。 ただし, 同じ化合物を二度選んでもよい。
(i) ヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めても,黄色沈殿を生じない化合物。
(ii) フェーリング液を加えて加熱すると, 赤色沈殿を生じる化合物。[
(ア) アセトン
[
]
]
(イ) ホルムアルデヒド (ウ) アセトアルデヒド
(エ) メタノール (オ) 2-プロパノール (カ) 2-ブタノール
(4) 化合物Fの酸性についての記述として誤っているものを, 以下の (ア)~(エ) から一
つ選び、記号で記せ。
(ア) フェノールより強い。 (イ) 塩酸より弱い。
( )
(ウ) 炭酸水より弱い。
(エ) ベンゼンスルホン酸より弱い。
(5) 化合物 A~G の構造式を簡略化して記せ。