基本例題 15 複利計算
年利率r,1年ごとの複利での計算とするとき,次のものを求めよ。
(1) n年後の元利合計をS円にするときの元金 T円
(2) 毎年度初めにP円ずつ積立貯金するときのn年度末の元利合計 ST 円
基本13
|指針| 「1年ごとの複利で計算する」とは,1年ごとに利息を元金に繰り入れて利息を計算する
ことをいう。複利計算では,期末ごとの元金, 利息, 元利合計を順々に書き出して考え
るとよい。 元金をP円, 年利率をrとすると
( 1 ) 1年後
利息 Pr
2年後
利息 P(1+r).r
3年後
利息 P(1+r).r
解答
元金P,
元金P(1+r),
元金P(1+r) 2,
n年後
-
- 元金P(1+r)^-1, 利息 P(1+r)^-1.j
(2)例えば,3年度末にいくらになるかを考えると
1年度末 2 年度末
したがって, 3年度末の元利合計は
P(1+r)³ +P(1+r)²+P(1+r)
1年目の積み立て... P→ P(1+r) → P(1+r)² → P(1+r)
2年目の積み立て・ P
→ P(1+r) → P(1+r)²
3年目の積み立て・・ P → P(1+r)
よって
1年度初めのP円は
2年度初めのP円は
(1+r)" 円,
P
1円
P(1+r)
(1) 元金丁円のn年後の元利合計は T (1+r)” 円であるから
S
T(1+r)"=S
T=
(+3= (1+r)"_JJAZ
(2) 毎年度初めの元金は、1年ごとに利息がついて (1+r) 倍となる。
よって, n 年度末には,
したがって 求める元利合計 Sn は
...
n 年度初めのP円は P (1+r) 円 になる。
Sn=P(1+r)" +P(1+r)”¯¹+······+P(1+r)
n-1
P(1+r){(1+r)”−1}
(1+r) -1
P(1+r){(1+r)^-1}
(円)
合計 P(1+r)
合計 P(1+r)2
合計 P(1+r) 3
3 年度末
00000
合計P(1+r)"
等比数列の和。
右端を初項と考えると、
S” は初項P(1+r), 公
1tr 項数nの等比数列
の和である。