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第3章 集合と命題
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集合の包含関係の証明
例題 93
Zを整数全体の集合とするとき,次の集合 A, B は, ACB かつ
A≠Bであることを証明せよ.
(1) A={4n-1|n∈Z},B={2n-1|n∈Z}
(2)
A={4n+1|n∈Z},B={2n-1|n∈Z}
考え方 n=......, -2, -1, 0, 1, 2,
A={......, -9, -5, -1
(1)
B={....... -5, -3,-1, 1,③, ......}
解答
Focus
として, A, B を具体的に書き出すと、
A={......, -7, -3, 1, 5, 9, …….}
B={......, -5, -3, -1, 1, 3, ......}
③, 7, ......}
(2)
となり, ACB となりそうな予想はつく.
ACB であることを示すために, x∈A となるxが必ず x∈B となることを示す。
x=4n-1=2・2n-1
(1) x∈A とすると, x=4n-1 (nは整数)と書ける.
このとき,
2nは整数であるから,
2.2n-1∈B
よって, x∈A ならば, x∈B であるから, ACB
が成り立つ.
また, 1∈B であるが,
1EA
したがって, BCA は成り立たないので, A≠B
である.
(2) x∈A とすると, x=4n+1 (nは整数) と書ける.
このとき
x=4n+1=2(2n+1)-1
2n+1は整数であるから,
2(2n+1)-1∈B
2×
-1 (は整数)
の形になるように、
4n-1 を変形する .
また, -1∈B であるが, -16A
したがって, BCA は成り立たないので, A≠B
である.
ACC
(2>x21]
よって,x∈A ならば, x∈B であるから, ACB
2
が成り立つ.
x∈B であるが x∈A
となる例(反例) を見つ
ける.(反例について
はp. 184 参照)
22
2×▲-1 (▲は整数)
の形になるように、
4n+1を変形する。
x∈B であるが x∈A
となる例 (反例) を見つ
ける.
ACB の証明では, x∈A ならば x∈B を示せ
◆注〉集合 A,B において, ACB かつA≠Bであるとき,AはBの真部分集合であるとい
う。
練習
Zを整数全体の集合とし, A={4n+1|n∈Z},B={8n-3|n∈Z} とするとき
193 ASB かつA≠Bであることを証明せよ.
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