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[2009 秋田大)
光やX線などは,波動としての性質だけでなく,粒子としての性質をあわせもって
いることが、光電効果やコンプトン効果によって知られている。ド.プロイは、これと
は逆に粒子だと考えられていた電子などにも波動性があるのではないかと考えた。この
ように,物質粒子が波動としてふるまうときの波を物質波といい,その被長をドプロイ波
長という。質量m (kg], 連さむ[m/s) の電子が示すドブロイ波長え(m]は,m,uとプラ
ンク定数を[J-s]を用いて表される。
図1のような実験装置で、フィラメント
から速さ0で放出された質量m[kg],電荷
-e[C]の電子が電圧V(V]によって加速さ
れたとき,加速後の電子の速さをvとする
加速電圧V
電子線検出器
と、
2meV
[m/s] と表される。また。
S
」 os
フィラメント
結品
この電子のドプロイ波長入は,m, c, V,
hを用いて表される。加速された電子をビー
ム状の電子線にして、図中の非常に薄い結晶
に入射させると,X線と同様に結品を構成する
原子からある角度で散乱された電子線が強めあ
う。結晶付近を拡大した図2で考えると,結晶
中の原子の並んだ格子面の面間隔をd [m],
入射電子線と格子面のなす角度をeとして、
ある関係式を満たすときに,格子面と角0を
なす方向に出た電子線が強めあう。
この関係式から結品の格子間隔や構造を決め
ることができる。
いま,格子面の面間隔dが1.0×10-10 m である結晶の格子面に,入射角度@= 30°で
格子面
図1
格子面
図2
電子線を入射させる。加速電圧Vを1.0×10° V から増加させていくと,反射角度
0=30° の位置にあった電子線検出器の強度が極大を示した。最初に極大を示す加速電
圧Vは
|[V] である。
ただし、m=9.1×10- kg, e=1.6×10-9 C, h=6.6×10- J-s とし、有効数字2
桁で求めよ。