実戦
基礎問
31
粗い水平面上の単振動
図のように、摩擦のある水平な床の上に質量m
の小物体Aを置き, 自然長Lの軽いばねの一端を取
り付ける。 ばねの他端はばねが水平となるように壁
平右向きに軸をとる。 小物体Aを位置 x=xo (0<x<L) で静かに
た。 小物体Aはx軸負の向きに動き出し, Aを放した時刻を0とすると、
に固定する。 また, ばねが自然長のときの小物体Aの位置をx=0とし、
まで達したところで運動の向きが反転し
まで達したところで
刻t=t に位置 x=x1
の向きに運動を始め, 時刻 t=t に位置 r=I2
た。ばねのばね定数をた。重力加速度の大きさを、床と小物体の
止摩擦係数をμ,動摩擦係数をμ'として, 以下の問いに答えよ。
(1) 静かに放したときに小物体Aが動き出すための x の条件を求めよ。
(2)位置および時刻を求めよ。
(2) 位置におい
小物体Aの加速
m
よって, α-
これより 小
単振動 (の一
また、xo か
(3) 単振動の
(3) 時刻 t=0 から t=tの間で, 小物体Aの速さの最大値を求めよ。 (4) 小物体
(4) 位置 2 を求めよ。
4月
EE 講
Aの加速
(大阪府大
●粗い床上の単振動 粗い床上を単振動する物体に働く動
力は、往路と復路で向きが逆向きとなり,単振動の中心が
る。このことから,運動方程式をそれぞれの場合について立てて考える
がある。
●着眼点 1. 粗い床上の単振動
よって,
(2)
中心は
[別解]
往路復路でそれぞれ運動方程式を立てる。
でき
2. 弾性力の他に動摩擦力など一定の力が働く単振動
鉛直ばね振り子と同様に考える。(→参照p.62)
3.動摩擦力 (非保存力)が働いていても単振動の力学的エネルギー保
法則を用いることができる。 (→参照 p.68)
解説
(1) 小物体が動き出すためには, ばねの力の大きさkoが最大学
力の大きさμmgを越えていればよいから,
す
Xo
kxo>μmg よって、 >
μmg
k