問題 1
ケプラーくんは、質量Mの超巨大ブラックホール、 ガルガンチュアの周囲を公転する宇宙船の乗務員である。 初
め、この宇宙船はガルガンチュアを中心とする半径rの真円軌道を描いていた。 この宇宙船の中で生活し続けて早1
年、今、この宇宙船に危機が迫っていた。 そう、異臭問題である。 乗組員の生活ゴミやら排泄物やらは、 宇宙船の中
で溜まりに溜まり、もはや臨界点を突破していたのだ。 ケプラーくんは、 そこで異臭の原因を全部カプセルに詰め込
んで、船外へ捨ててしまうことにした。 質量 mo のカプセルを捨ててしまったところ、 宇宙船は質量がmにまで減
り、ガルガンチュアを一方の焦点とした近日点距離が遠日点距離が R であるような楕円軌道に移った。 公転軌道
はどの軌道の場合でも、ガルガンチュアのシュバルツシルト半径に比べて十分大きいものとし、 古典的な万有引力が
適用できるとする。 万有引力定数は G とし、 光速をc とする。
(1) 真円軌道で公転運動する宇宙船の速さ と、 公転周期 To を M, m, mo, r, R, G の内、 必要な
ものを用いて簡潔に表せ。
(2) カプセルを捨てた後の楕円軌道における宇宙船の近日点での速さ v1 と v2をそれぞれ
M, m, mo,r, R, G の内、 必要なものを用いて簡潔に表せ。
(3) カプセルを捨てた後の宇宙船の楕円運動における公転周期T を M,m,mo, r, R, G の内、必要
なものを用いて簡潔に表せ。