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重要 例題 16 n桁の数の決定と二項定理
(1) 次の数の下位5桁を求めよ。
(ア) 101100
(イ) 99100
(2) 2951 900で割ったときの余りを求めよ。
解答
(1) (ア) 101100=(1+100)'=(1+102) 100
(1) これらをまともに計算することは手計算ではほとんど不可能であり,また,それ
を要求されてもいない。 そこで,次のように 二項定理を利用すると,必要とされ
る下位5桁を求めることができる。
(ア) 101100=(1+100)'=(1+102) 100 これを二項定理により展開し,各項に含ま
れる 10"(nは自然数) に着目して,下位5桁に関係のある範囲を調べる。
(イ) 99100=(−1+100)'= (−1+102) 100 として, (1) と同様に考える。
(2) (割られる数) = (割る数) × (商)+(余り) であるから 2951を900で割ったと
きの商を M, 余りをrとすると, 等式 295 900M+r (Mは整数, 0≦x<900) が成
り立つ。 2951 (30−1)であるから, 二項定理を利用して, (30-1)を900M+r
の形に変形すればよい。
=1+100C ×102 + 100C2 ×10+10°×N
=1+10000+495×10 +10° ×N
==S
(Nは自然数)
この計算結果の下位5桁は,第3項,第4項を除いて
も変わらない。
よって, 下位5桁は 10001
100
(イ) 99100=(-1+100)'=(−1+102) 10
=1-100C1x102+100C2×10+10°×M
=1-10000+49500000 + 10° × M
=49490001+10° × M (Mは自然数)
この計算結果の下位5桁は,第2項を除いても変わら
ない。
よって,下位5桁は 90001
(2) 2951(30-1)51
000
[類 お茶の水大]
・基本1
=900(3048-51C1×3048+.・.・.・-51C49 +1 +629
ここで,3048-51C1 × 30 +51 C49 +1は整数である
から 295 900で割った余りは 629 である。
<展開式の第4項以下をま
とめて表した。
10"×N (N, nは自然数,
n≧5) の項は下位5桁の
計算では影響がない。
展開式の第4項以下をま
とめた。 なお, 99100 は
100 桁を超える非常に大
きい自然数である。
900=302
=3051-51C1×3050+ 51 C49×302+ 51C50×30-1(-1)'は
=302 (3049-51C1 ×3048 +· ・・・ -51C49) +51×30-1
=900(304-51Ci ×3048 + ・・・・・・-51C49) +1529
が奇数のとき -1
rが偶数のとき
1
1529=900+629
21
一章
1
章
① 3次式の展開と因数分解、 二項定理