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重要 例題 99 2次方程式の共通解
00000
2つの2次方程式 2x2+kx+4=0, x2+x+k=0がただ1つの共通の実数解をも
つように定数kの値を定め、その共通解を求めよ。
基本94
指針 2つの方程式に 共通な解の問題であるから,一方の方程式の解を求めることができたら、
その解を他方に代入することによって, 定数の値を求めることができる。 しかし、例題の
方程式ではうまくいかない。このような共通解の問題では,次の解法が一般的である。
2つの方程式の共通解を x=αとおいて, それぞれの方程式に代入すると
0-a
2a2+ka+4=0
......
D, a2+a+k=0
これをα, kについての連立方程式とみて解く。
.........
②
②から導かれる k=--αを①に代入 (kを消去)してもよいが, 3次方程式となって
数学Iの範囲では解けない。 この問題では,最高次の項であるα2 の項を消去することを
考える。 なお,共通の「実数解」 という問題の条件に注意。
CHART 方程式の共通解 共通解を x=α とおく
解答
共通解を x=α とおいて, 方程式にそれぞれ代入すると
......
①, a2+α+k=0
(k-2)a+4-2k=0
2a2+ka+4=0
① ①-②×2 から
ゆえに
k=2 または α=2
よって
[1] k=2のとき
(k-2)(a-2)=0
②
2つの方程式はともに x2+x+2=0となり,この方程式の判
別式をDとすると D=12-4・1・2=-
D<0 であるから,この方程式は実数解をもたない。
ゆえに、2つの方程式は共通の実数解をもたない。
金融対美
α2 の項を消去。 この考え
方は, 連立1次方程式を加
減法で解くことに似ている。
数学Ⅰの範囲では,
x2+x+2=0 の解を求める
ことはできない。
SI-
[2] α=2のとき
②から
22+2+k=0
よって
k=-6
=2を①に代入してもよ
このとき2つの方程式は2x2-6x+4=0, x2+x-6=0
すなわち 2(x-1)(x-2)=0, (x-2)(x+3)=0 となり,
解はそれぞれ x=1,2; x=2, -3
よって、 2つの方程式はただ1つの共通の実数解 x=2をも
※2のとき
い。
つ。
以上から
k=-6, 共通解はx=2
注意 上の解答では,共通解 x=αをもつと仮定してやkの値を求めているから,求め
た値に対して,実際に共通解をもつか,または問題の条件を満たすかどうかを確認
しなければならない。
·S) + x