(④ カントは, 人格は何よりも尊重すべきものであるという考えを定言命法の
形で次のように表現した。この命法の理解として最も適当なものを, 下の⑩
ー⑩のうちから一つ選べ。 〔03・追]
流の人格および他のあらゆる人の人格のうちにある人間性を. いつも同
時に目的として扱い、決して単に手段としてのみ扱わないように行為せよ。
(カント「道徳形耐上学原論]) |
⑩ 子どものいるにぎやかな家庭を築こうとして結婚することは, 夫は論
を, 奏は夫を出産の手段と見なすことにつながる。 互いを尊重し合って
いたとしても, こうした意図による結婚は決してすべきではない。
《⑳ ポランティア活動であっても, 有名人による施設防問には, 施設の子
どもや老人を自己宣伝の手段にするという側面がある。子どもや老人を
大切にする姿勢が伴っていなければ, そうした訪問活動は決して行うべ
きではない。
⑩ 参考書を買うためであっても, 親にお金をねだるのは親を目的のため
の手段とすることにほかならないから. 決してしてはいけない。アルバ
イトをしてお金を貯め, 必要なものは自分で購入すべきである。
0 将来の就職を考えて大学を受験するのは, 自分や家族の利益のために
自分自身を手段として利用する行為だたいえる。自分の教差を高めると
いう純粋な動機にのみ基づくのでなければ, 決して大学に行くべきでは
ない。