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読解 ネットワークと人間社会の類似点
筆者の定義をおさえる
期
仮説力
ネットワーク科学の重要なキーワードとして、「六次の隅たり」というものがあります。 これは、世界中のだれ
かとコンタクトをとろうと思ったら、間に六人ぐらいの人が介在してくれれば、つながることができるという理
です。現在、世界に約六十四億人もの人々がいるにもかかわらず、そのだれとでも、途中に六人だけ入ればつ
ながるというふうになったら、 これって「狭い世界」ですよね。だからよく「世間は狭いね」とジョウダンで言いま
すが、あれは科学的な事実なのです。
そのネットワークを大きく分けると、 目のような形をした非常に規則正しいネットワークと、バラバラ
カランダムのネットワークの二つに分けることができます。 小さな世界というのは、その二つのネットワークの
中間に位置するものです。完全にバラバラでいい加減ではないけれども、完全に規則正しいわけでもありません。
それでは、道路を例にとって、どうすれば小さな世界になるかを説明してみましょう。 ニューヨークや京都、
でもいいと思いますが、ああいう盤の目のようなきっちりとした道路というのは、少し交通量が10
くなるとしてしまいます。規則正しいがゆえに、抜け道がないものですから、どこか詰まったら全部詰まっ
てしまうのです。規則正しいネットワークというのは、すぐに交通渋滞が起きてしまうのです。
初期のインターネットでも、実際に交通渋滞がかなり起きていました。 そこでどうするかというと、何か所か
でいいんですが、ナナめに「抜け道」をつけてあげます。 そうすると、みんなが同じ交差点に集まる必要がなくな
交通渋滞が緩和されるんですね。 これは、道路網でもインターネット網でも同じことです。 規則正しいネッ
トワークだと、目的地に達するのが結構大変な場合でも、ちょっとした抜け道(近道)みたいなものをいくつか入
れてやるだけで、すごく早く目的地に到達できるんです。 これが小さな世界です。
人間社会というのは、そういう抜け道みたいなものが実はたくさんあります。すぐに別の人とコンタクトが取
れるという状況なのです。ただし、あまりに「抜け道」とか「近道」が多すぎて、めちゃくちゃになってしまうと、
今度はどうやって到達したらいいのかわからないし、場合によっては全然つながっていない場合もあったりする
ので、ランダムになるとダメなんです。
つながり方が、適度にいい加減だと効率がいいんです。 それが「世間は狭い」という意味で、「小さな世界」のネッ
トワークと呼ばれるものです。 インターネットなんかはそうなっていますし、人間の社会もそうです。 まだ解明
されていませんが、人間の脳もそうではないかというようなことが言われています。
ランダム偶然に任せ、無作であるさま。
「ネットワーク」や「メディア」に
関する文章では、匿名による交流
ゆえに生じる倫理的な問題点を
じたものも多く、また「リテラシー
活用する能力)」という語が出
の内容をしている記述に線を引きまえて理解を深めよう→間を攻略
四理由
について、「規則正しいネットワーク」において「交通渋滞」が起こる
のはなぜか。その原因を、二十五字程度でわかりやすく書け。
de
五指示
「ランダム」という語を用いて、筆者の考えるその方法を三十字以内で書け。
う
④ とあるが、筆者は、「人間の社会」とはどのようなものだと考えてい
るか。 最も適切なものを、 次から選べ。
すばやく結果を出すために規則性ばかりが重視される、 合理的なネットワーク。
よく自由であることで円滑に人間関係が構築される、緊密なネットワーク。
「近道」が多いためにかえって混乱した、雑然としたネットワーク。
(
(
ランダムな要素によってつながりが分断された、断片的なネットワーク
「小さな世界」という狭い人間関係で構成される、窮屈なネットワーク。
間七構成 二重傍
Xのカギカッコの効果として、最も適切なものを次から選べ。
以降で本格的に議論される課題が明示されている。
6
容易には理解しがたい抽象的な概念が提示されている。
常識に反した、
X 解決策を考えるべき問題点が指摘されている。
強調されている。
本文における筆者の問題意識が暗示されている。
保則正しいネットワークに適度にランダム要素を使えち
The
ステップ
西三〇
N
(2)_
コンタクト
15:4=
6
ガイド
間 字
1~②について、カタカナは漢字で、 漢
字はその読みをひらがなで書け。
【各3点
ORA
じゅうたい
「盤の目のような」とは、物事のどの
ような様子を言い表した表現。簡潔に書け。
徳の長さや、配
正しい
線「六次の隔たり」の理論が正しいか検証
する方法として、最も適切なものを、 次から選べ。 【7点]
出した六人に、特定の人物の連絡先を知
っているかどうか尋ね、これを複数回繰り返す。
六人の人に知人の数を聞き、その合計が六十四
えるかどうかを確かめる。
特定の人物を知っていそうな人を紹介してもらって
いき、六人以内でその人にたどり着く確率を確かめる。
無作為に抽出した六人のグループを複数作り、六人
が共通して知っている人物がいる確率を割り出す。
コンピュータ上で六十四のポイントを作り、その
ポイントすべてをつなぐために、何本の線が
必要となるか算出する。
。
正しく美様子。
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要旨をつかむために!
理解を深めよう
要約のための確認
話題
「世間は狭い」
科学的な事実
筆者の注目している点
規則正しい ぐうぐう
→二つのネットワークの中間
・・・・小さな世界
者の主張
つながり方が、適度にいい加減
だと効率がいい
人の もそうです
まとめてみよう
要約に向けて
・主張を四十字以内で書こう。 【6点】
& from
2016
...
1-4
① とあるが、どのようにすると、この「小さな世界」になるというのか。
in
【6点】
便利だしく、抜けな
たの
に
8
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