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No.
発行日
朝夕刊
面名
ページ
文字数
00006
2021年09月20日
朝刊
愛知·1地方
021
01284文字
バリアフリー、絵本で世界に発信 愛知淑徳大生発案、3カ国語に翻訳 /愛知県
心のバリアフリーについて学べる絵本を、世界の子どもたちに届けた
い。そんな思いから、県内の大学生が、コロナ禍でも海外にできる支援を
考え、つくった本が完成した。計130冊を製本し、3カ国語に翻訳して
ネットでも公開した。コロナ禍で、中心となった3人は本が仕上がってか 23っコ える
ら初めて直接顔を合わせた。
バリアンリー 絵本で世界に発局
「みんなはこまっているひとがいたらたすけることができますか?
しかするとみんながしらないところでこまっているひとがいるかもしれま
も
せん」
絵本はこんな文で始まっている。タイトルは「こまっているひとがいたらどうする?」。見開き1
3ページで、バリアフリーについて学べる。高いところに届かない背の低い「ねずみくん」と、 背の
高い「きりんさん」 などが登場し、互いに助け合う様子が描かれている。
中心となったのは愛知淑徳大学の大学生3人で、発案したのは文学部の野々山綾乃さん(21)。
企業と連携して学生がグループで企画を考える「企画立案」の授業がきっかけだった。NPO法人
「アジア車いす交流センター」 (WAFCA)が担当したコマで、 「海外の車いすの子どもにコロナ
禍でできる支援」をテーマに考えた。
絵を描くのが好きな野々山さんが「バリアフリーについて学べる本をつくり、国内外の子どもに届
ける」という案を出した。授業の後に「企画だけで終わらせず、本当につくりたい」と考え、活動を
絵本のイラストも担当した。児童書を参考にしながら「文字が読めなくても絵だけで理解できるよ
うに」と意識し、シンプルな絵を描くようにした。
ストーリーや文章を考えたのは人間情報学部の大野真凍さん (20)。アルバイト先の歯科医院で
待合室にいる子どもの様子を観察していると、「なんで、なんで」とたずねる子が多いことに気づい
た。子どもの好奇心旺盛さを生かそうと考え、 「みんなならどうする?」という問いかけを、繰り返
し使った。子どもが理解しやすいよう、 動物を主人公にした。
交流文化学部の山本羽奈さん (20) は翻訳できる人を探した。友人に手伝いを頼み、日本語のほ
か、英語、タイ語、 インドネシア語に訳した。
コロナ禍で大学で集まることができず、活動はすべてオンラインだった。週1回のミーティング以
外にも、LINEで進み具合を報告し合い、 作業を進めた。3人は、完成するまで直接顔を合わせた
始めた。
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