ⅢI. 次の文を読み、下記の設問1~4に答えよ。解答は解答用紙の所定欄にしるせ。
分子X (気) から分子Y (気) が生じる化学反応
k
X (気)Y(気)
の反応速度定数をkとする。 温度300Kで反応物Xおよび生成物Yの分圧の時間変化を
測定すると表の結果が得られた。 その結果から, この反応の反応速度 [mol/ (L.s)〕は
反応速度式 (1) にしたがって進行することがわかった。
v=k
PX
RT
(1)
Px はXの分圧 [Pa], R は気体定数 (8.31 x 10 Pa・L/(K・mol)), T は絶対温度〔K〕
である。 また、図にこの反応の進行にともなうエネルギー変化を示す。 反応はエネルギー
の高い (ア)を経由して進む。 この反応が進行するのに必要な最小限のエネルギーEa
は、(イ)といい, 図中のXとYのエネルギー差Q は、この反応の(ウ)に相当
する。
表 反応時間 と X およびYの分圧の変化
時間t [s]
0 5 10 15
Xの分圧 〔×10 Pa] 10.0 8.96 8.03 7.19
Y の分圧 〔×10 Pa] 0.00 1.04 1.97 2.81
高エネルギー
低
X
(ア)
(2)
Y
反応の進行度
図. 反応の進行にともなうエネルギ
変化
一般に, 化学反応は, 反応温度を上げたり、 触媒を用いたりすると, 反応速度が大きく
なる。スウェーデンの化学者アレニウスらは、反応速度定数kと温度 T 〔K〕] の関係につ
いて調べ 式 (2) の関係が成り立つことを発見した。
k = Ae kt
A は比例定数,eは定数 (e = 2.718 ….) である。 E の単位はJ/molであるため、この式
では気体定数として R = 8.31J/ (K mol) を用いる。 ここでAとEは温度によらない。
この式の両辺の常用対数をとると, 近似的に式 (3) のように表される。
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