第2回 化 学
問3 有機化合物の構造を分析するための方法の一つに核磁気共鳴法 (NMR)があ
る。 'Hなどの原子を磁場の中に入れると、特定の波長の電磁波を吸収する。
このとき,原子の結合状態によって,各原子が吸収する波長がわずかに変化す
る。NMR では,この性質を利用して, 有機化合物の基本的な構造を分析する。
次に示すように、 エタンには結合状態の同じ1種類のH原子しか存在しないが、
プロパンには結合状態の異なる2種類のH原子が存在する。 同じように,エ
タノールには結合状態の異なる3種類のH原子が存在する。 この分析方法に
関して,後の問い (ab)に答えよ。
H H
H-C-C—H
H H
エタン
HHH
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H-C-C-C—H
| T
H H H
プロパン
HH
① 1-ブタノール
③ 2-メチル-1-プロパノール
Q
H−C−H
H -C-
H
I H
C-0-H
エタノール
a 分子式 CHOで表される1-ブタノール, 2-ブタノール, 2-メチル-1-プ
ロパノール 2-メチル-2-プロパノールのうち,結合状態の異なるH原子
の種類が最も少ないものはどれか。 最も適当なものを、次の①~④のうち
から一つ選べ。
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② 2-ブタノール
④ 2-メチル-2-プロパノール