第二段階の満定(③式の反応)について, NaHCO』 の物質量=HC1の物質量 であり、
68 第2編。物質の変化
応用例題 25 Na0H と Na:CO。 を含む混合溶液
135,136
水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムを含む水溶液がある。この水溶液をフェノー
ルフタレインを指示薬として 0.10 mol/L の塩酸で滴定したところ, 20.0mL で変
色した。続いて, この水溶液にメチルオレンジを指示薬として加え,同じ塩酸で滴
定したところ,5.0㎡Lで変色した。最初の水溶液中の水酸化ナトリウムと炭酸ナ
トリウムの物質量を求めよ。
指針 まずNaOHの中和反応(①式)が
起こり,さらにNa:CO3 の中和反
応(の式)が起こる。①式,②式
の反応完了後に, ②式で生じた
NaHCO3の中和反応(③式)が起こる。
混合溶液と塩酸の滴定曲線は,2か所でPHが大
きく変化する。第1中和点は②式の中和点で,フ
ェノールフタレインの変色により判定できる。第
2中和点は③式の中和点で, メチルオレンジの変
色により判定できる。
解答 水溶液中のNAOH をx [mol), Na.COs をy(mol)
とすると,第一段階の滴定(O式+の式の反応)に
ついて, NaOHの物質量+Na.COs の物質量=HC1の物質量 であるから、
*(mol]+y (mol)=0.10 mol/L×
NAOH+ HCI → NaCl+HO
NazCO。 + HCI-
NaHCO, + HCI
NaCl+ NaHCO3
→ NaCl+ H:O+CO2
第1中和点
フェノールフタレイン
pH
第2中和点
メチルオレンジ
の式
の式:の式
0
塩酸の滴下量(mL)
20.0
L=2.0×10-3 mol
1000
第一段階の滴定の HCIの物質量
NaHCO,の物質量は Na:CO3 と同じであるから,
y [mol]=0.10 mol/L×-
5.0
L=5.0×10-4mol
1000
第二段階の滴定の HCIの物質量
(i)式,(i)式より,
x (mol)+5.0×10-mol=D2.0×10-3mol
答水酸化ナトリウム: 1.5×10~ mol, 炭酸ナトリウム:5.0×10~*mol
x=1.5×10-mol