13-5 【復習問題】 弱塩基の電離平衡, 加水分解
0.10mol/Lのアンモニア水10mLを0.10mol/Lの塩酸で滴定したときの滴定曲線は
図のようになる。
pH
11
9
クト
3 滴定曲線から, 滴定の終点前後ではpHが大きく変化していることがわかる。 塩酸を
10.10mL滴下したときの溶液のpHを小数第2位まで求めよ。 ただし、このときの溶液
の体積は近似的に20mLと考えてよい。
3
5
1
0
2
4
6
8
10
12
滴下した 0.10mol/Lの塩酸の体積 [mL]
以下の設問において、必要があれば、次の数値を用いよ。
アンモニアの電離定数: Kb =
[NH〟] [OH]
[NH3]
=2.0×10mol/L
水のイオン積:Kw= [H+] [OH−] =1.0×10-14 (mol/L)2
log 10 2=0.30
○ 問1 滴定開始点の溶液(0.10mol/Lのアンモニア水)のpHを小数第2位まで求めよ。
*問2 滴定曲線から滴定の終点(中和点)の溶液のpHは約5で,弱酸性であることがわかる。
これは,次式に示す塩化アンモニウムの加水分解が起こるからである。
NHC1→NH + + CI
NH4+H₂ONH3 + H3O+
後者の可逆反応の電離定数は次式で表される。 ただし, H3O+ は H+ と表記した。
Kh=
[NH3] [H+]
[NH&+]
次の(1)~(3)に答えよ。 ただし, 滴定の終点における溶液の体積は20mLと考えてよい。
(1) 滴定の終点における溶液の塩化アンモニウムの濃度を Csmol/L とする。 滴定の終点
における溶液の水素イオン濃度を Cs と Kh を用いて表せ。
(2) Kh をKb と Kw を用いて表せ。
(3)滴定の終点における溶液のpHを(1),(2)の式を用いて計算し、小数第2位まで求めよ。
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