図2に示した目的の遺伝子をプラスミドに組み込む操作を行った。目的の遺伝子
は塩基配列Iと塩基配列Iではさまれている。また図3に示した大陽菌のプラスミ
ドは、B-ガラクトシダーゼ遺伝子と抗生物質Aの耐性遺伝子をもち、B-ガラクト
シダーゼ遺伝子の中に塩基配列目をもつ。 塩配列1~Ⅲには, 制限酵素Bamll1.
HindI, EcoRVが認識する配列がある。 それぞれの矢印は転写の方向である。
同一の塩基配男をもつ DNA 派片を得るための操作をクローニングといい。 PCR
法や、遺伝子組換えを利用する方法がある。 PCR法は目的の DNA を DNAポリメ
ラーゼを用いて試験管内で増幅させる方法である。 遺伝子組換えを利用する方法は、
まず目的の遺伝子を含む DNA と大腸菌のプラスミドを、 同じ制限酵素で処理する。
目的の遺伝子を含む DNA の切断面とプラスミドの切断面は1本鎖部分の塩基どう
しが相補的に水素結合するので、 DNA リガーゼを用いてヌクレオチド鎮どうしの
切れ目をつなぎ合わせ、目的の遺伝子をプラスミドに組み込むことができる(図1)。
こうしてつくられた組換えプラスミドを大腸菌に導入する。 この大腸直を培養すれ
ば、大陽菌の増殖とともにプラスミドも増え、 目的とする DNA を大量に得ること
抗生物質Aの
耐性遺伝子
プロモーター
目的の遺伝子
一塩基配列
amHI
Hind
ECORV
BamHI
FroRVBamHI
ベクター
く
塩基配列1
塩基配列I
ができる。
図 3
図 2
目的の遺伝子
GAATTC
CTTAAG
GAATTC
DNA
GAAT
TAC
CTTAAG
染色体 DNA
制限酵素の切断部分
大腸菌
AAT。
TTA。
プラスミドー
目的遺伝子からつく
られるタンパク質の
かたまり
図 1
DNAリガーゼ>