第3問 植生の遷移と生態系のバランスに関する次の文章 (A・B) を読み,後の問い
(問1~6) に答えよ。 (配点 15 )
A 火山の噴火によって流出した溶岩が冷えて固まった裸地には,土壌がなく,植物
の種子や根も存在しない。 裸地から始まる遷移は一次遷移とよばれる。 日本におけ
一次遷移では, 裸地には、最初, 地衣類やコケ植物が侵入してくる場合が多い
が,その後,生物の遺骸や岩石の風化によって土壌の形成が進み, ア が形成
(a
が形成される。
される。 土壌の形成がさらに進むと, イ
イ はやがて混
が形成される。 ウ は、特別なかく乱がない限り安定して
交林を経て
維持される。
標高がほぼ等しい四つの場所で、形成されてからの年数が異なる森林 I~Vを選
び,遷移に伴う森林の優占種の変化を調べた。 各々の森林で樹高2m以上のすべて
の樹木の幹の胸高直径 (地上1.3mの高さでの直径) を測った。 図1は, これらの森
林に出現した3種の植物種a,b, およびcの樹木を, 胸高直径5cmごとの階級
に分け、それぞれの植物種について,各森林内での分布の割合を, 生きている木と
枯れている木とを区別して示したものである。
2
of
|森林Ⅰ |森林Ⅱ |森林Ⅲ
森林Ⅳ
100g
50g
100g
H
るそ
分れ
50
0
100
(%) 50-
植物種における分布の割合 16
各森林内でのそれぞれの
← a種
← b種
%
20 40
0
20 40 0 20
400
20
40
胸高直径(cm)
M
1
生きている木
c種
枯れている木