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74 植生の構造 植物の集団においては, さまざまな大きさの植物が生育することによ。
て,層状の構造(階層構造)が発達することがある。階層の数はさまざまで,4~5つもの
階層が見られることがあるのに対して, ただ1つの階層しかない場合もある。図1のA~
Dは,日本の夏季に見られる植生の階層構造の例である。
C 1000
D 100
図1
A 100
B 100
50
50
50
0
イ
ウ
オ
(1) 図1のAのような階層構造|表1
をもつ植生において, 低木
層と草本層のそれぞれの最
上部の高さで明るさを測定し,自然光の明るさを 100 %としたときの相対値(相対照度)
を計算した。このようにして得られた結果として,最も適すると考えられる相対照度の
値の組み合わせを,表1のア~カから1つ選び記号を書け。
(2) 図1のBのような階層構造をも 図2E100
つ植生において, 毎月中頃の林床
の相対照度とその月に新たに落ち
ア
エ
カ
低木層の最上部| 100 100 60
草本層の最上部
60
6
6
相対照度(%)
50
10 70
0
6
3
F 100
G 100
H 100
50
50
50
50
た樹木の葉の重量(月間落葉量)を
測定し,その中から4つの月の結
果を選んで,図2のE~Hに表した。なお, この図における月間落葉量の値は,1年を
通して最も多く葉が落ちた月の月間落葉量を 100%としたときの相対値で示されている。
0 この植生が属するバイオームの名称を,次のア~オから1つ選び, 記号を書け。
ア,照葉樹林
このような植生の林床には, 春の短い間に葉を展開し,開花結実を終える草本が生
育することがある。この草本が開花する頃の,林床の相対照度と月間落葉量を最もよ
く表しているグラフを図2のE~H から1つ選び,記号を書け。
記述図1のDのような階層「表2
構造をもち,高さがほぼ等しい
広葉型草本の集団とイネ科型草 |広葉型草本の集団
本の集団において, 地上5cm
の高さでの相対照度を測定した後に, 50 cm×50 cm の区画内の高さ5cm以上にある
すべての葉の面積を測定し,表2に示した。測定した葉の面積がほぼ等しいにも関わら
ず,イネ科型草本の集団の方が広葉型草本の集団より5cm の高さでの相対照度が高い
のはなぜか。30字以内で説明せよ。
…林床の相対照度
…月間落葉量
イ.硬葉樹林
ウ.ステップ
エ.夏緑樹林
オ、針葉樹林
集団の高さ 相対照度 葉の面積
(cm)
(cm'/2500 cm)
160
1.0
7200
イネ科型草本の集団
160
7220
7.3
1-3
2-2
4-1~4-3
(03 山形大改)
草本層
|低木層
相安回(S)
高木層」
被度(%)
相安値(S)
草本層
低木層
|亜高木層
|高木層
相校回(S)
被度(%)
草本層
一低木層
相対値(%)
高木層
被度(%)
草本層
低木一
高木層
撃似(S)