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5 B 正規分布
連続型確率変数の分布の代表的なものに,正規分布と呼ばれる分布が
ある。自然現象や社会現象の中には、観測される値の分布が正規分布に
近いものがあり、このとき正規分布が有効に利用される。
mを実数, o を正の実数とする。 このとき,関数
10
f(x)=
1
√276
(x-m)2
1
e
202
√2π σ
は,連続型確率変数Xの確率密度
y=f(x)
関数となることが知られている。 こ
のとき, Xは正規分布N(m²)
*
に従うという。ここで, eは無理数
m
x
15の定数で,e=2.71828・・・ である。
曲線 y=f(x) を正規分布曲線という。
**
正規分布について, 次のことが知られている。
正規分布に従う確率変数の期待値,標準偏差
確率変数X が正規分布 N (m, 2) に従うとき
期待値は
E(X)=m
標準偏差は(X) = o
*N(m, 6) のNは,正規分布を意味する英語 normal distribution の頭文字である。
**連続型確率変数の期待値,分散、標準偏差については,83ページで説明している。