D 剛体の傾きと転倒
心の
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① 剛体の傾き 図34 のように あらい水平な面
上に,一様な材質でできた直方体の物体を置き,
水平方向に指で押す。 ここで, 押す力と,物体に
はたらく重力との合力は,図の君のように表される。
物体にはこのほかに,面から抗力(垂直抗力と摩擦
力の合力) 屋がはたらく。 このとき, 物体が静止し
ている,すなわち, 剛体のつりあいの条件を満た
すためには、君と君が,同じ大きさで同一作用線
上にあればよい。 したがって,屋の作用点は,
の作用線が物体の下面 AB と交わる点Pになる。
b
垂直
抗力
(抗力
A
A
押す力
重力
P -摩擦力
TE
F
F
Aのまわり
B
に回転する
押す力を大きくしていくと,屋の作用点は点A
に向かって移動していき, やがて点Aに達する(同
図⑥)。さらに押す力を大きくすると,屋の作用線
は下面 AB をはみ出し (同図 ©), 物体は点Aのまわ
りに回転して傾き始める。
C
点
A
B
15
34 剛体を傾け
るとき
なお, ⑥の状態になる前に押す力が最大摩擦力より大きくなるときは,
傾くまでには至らず,その前に物体は水平面上をすべり始める。