II
空所を埋め、 問いに答えよ。 ウ
(配点 45 )
図1のような直方体のp型半導体があり, x,y,z 方向の辺の長さをそれぞれl, whとする。
図1に示すようにp型半導体の右側面をR 面, 左側面をL面とする。 このp型半導体のx軸に
垂直な面に電源を接続し, x軸の正の向きに大きさIの電流を流す。 z 軸の正の向きに磁束密度
の大きさBの一様な磁場(磁界) をかけたときの半導体内での電気伝導について考える。p型半
導体は,構成する原子間で結合する電子が不足してできた正孔 (ホール) と呼ばれる正電荷とみ
なせる荷電粒子 (電気量q)が電流の担い手 (キャリア) となり, 電流が流れると考えることが
できる。このp型半導体の単位体積あたりの正孔の個数をnとする。
h
L面
と
エは選択肢{ }の中から適切なものを選べ。
w
B
図 1
R面
電源
まず, 磁場がかかっていない状態 (B=0T) では, p型半導体内で正孔は電源による電場
(電界)を受け, 平均の速さで動き, 電流が流れる。 この電流I の大きさは ア である。
この状態で磁場をかけた。 磁場がかかった状態でも正孔は平均の速さで動くとすると,正孔は,
磁場によって大きさ イ のローレンツ力をウ {L, R}面に向かう向きに受ける。 その
ため ウ面はエ{正, 負}に帯電した状態になり, L-R面間に電場が生じる。 L-R面間
の電場の大きさは,正孔にはたらくローレンツ力と電場による力がつり合った状態で決まり、こ
れら2つの力がつり合うと, その後, 正孔は直進すると考えられる。 このつり合いの関係から
L-R面間に生じる電場の大きさは オ と求まり, L-R面間に生じる電位差 VH は
カ と表すことができる。 VH は I を用いると キ と表される。この関係を用いると,
半導体中におけるnを調べることができる。