基本例題28 円錐振り子
図のように,長さの糸の一端を固定し、他端に質量m
のおもりをつけて, 水平面内で等速円運動をさせた。 糸と
鉛直方向とのなす角を0, 重力加速度の大きさをg として
次の各問に答えよ。
(1) おもりが受ける糸の張力の大きさはいくらか。
(2) 円運動の角速度と周期は,それぞれいくらか。
指針 地上で静止した観測者には、おもり
は重力と糸の張力を受け, これらの合力を向心力
として, 水平面内で等速円運動をするように見え
る。この場合の向心力は糸の張力の水平成分であ
る。 (1) では,鉛直方向の力のつりあいの式, (2)
では、円の中心方向 (半径方向)の運動方程式を立
てる。なお、円運動の半径はUsinoである。
解説
(1) 糸の張力の大き
さをSとすると, 鉛
直方向の力のつりあ
いから,
Scos0=mg
7
S
Scoso
10_
Ssine Img
S=mg
coso
(2)糸の張力の水平成分 Ssind=mgtan0が向
心力となる。 運動方程式 mrw²Fから,
|基本問題 203, 204,205
m (Usind) w2=mgtand
2π
W
周期T は,T=
=2π
00
Sano
@=
BEN
l cos 0
g
Scooso
Icose
別解
(2) おもりとともに
円運動する観測者に
は,Sの水平成分と
遠心力がつりあって
みえる力のつりあ
いの式を立てると,
Ssin0=mgtan O
(2) の運動方程式と同じ結果が得られる。
m (l sine) w²-mg tan0=0
m
mig...
g DS
PIOS
US
m (Isin) w²
S
mg
Q Poin
《Point 向心力は,重力や摩擦力のような力
の種類を表す名称でなく, 円運動を生じさせる
原因となる力の総称で、 常に円の中心を向く。
第Ⅱ章力学Ⅱ
3