必解 427 ミリカンの実験 右図のように、 電圧をかけて
いない平行板電極間に油滴を落としたところ, 油滴は
一定の速さで落下した。 次に,スイッチを閉じ平行
板電極間に強さEの電界をかけたところ, しばらくし
て,油滴は一定の速さで上昇した。
(1) 油滴の速さがぃのとき, 油滴にはたらく空気抵抗
kv で表されるとして, 油滴の電気量の大きさ」を
求めよ。
油滴
(2)この実験を様々に帯電した油滴を用いて繰り返したところ, 油滴に帯電している電
気量gについて,次の表のような結果を得た。 この結果から, 隣り合う測定値の差を
とって,各測定値が電気素量eの何倍かを推定し,eの整数倍で表せ。 また、 電気素
量eは何Cか(表の数値の単位は×10 -1Cである)。
4.86 8.05 9.67 11.25 14.46 16.02
解説を見る 昇中で,それぞれ油滴にはたらく力のつり合いを考える。
k(v₁+V2)
①.②より, g="
E
(2) 測定値の差をとると、次のようになる。
4.86 8.05
9.67 11.25 14.46 16.02
3.19 1.62 1.58 3.21 1.56
1.57
1.63 1.65
これより、 電気素量は約1.6×10-19 C と推定される。
よって,各測定値はそれぞれ, 3, 5, 6, 7, 9, 10e と
考えられる。
ゆえに.
e=
4.86 +8.05 +9.67 + 11.25 +14.46 + 16.02
3+5+6+7+9 + 10
=1.607… × 10-19≒1.61×10-19 [C]
x10-19
(2) 電気素量の求め方
解答に示した処理方法は,
1つ1つの測定値を有効に
利用して,できるだけ精度
よく電気素量が求められる
ように工夫された方法であ
る。
書込開始