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振動する台上の物体の運動
発展例題20
図のように、ばね定数んの軽いばねの下端を固定し,上端に質量Mの
水平な台Bを取りつけ,その上に質量mの物体Aをのせた装置がある。
物体Aと台Bを, つりあいの位置を中心に鉛直方向に単振動をさせる。
このとき,物体Aが台Bからはなれることがないとすると,AとBは同
じ単振動をする。重力加速度の大きさをg として,次の各問に答えよ。
(1) 装置全体がつりあいの状態にあるとき,自然長からのばねの縮み
4 はいくらか。
台Bとともに単振動をしている, 物体Aの加速度 αはいくらか。 鉛直上向きを正
Aのつりあいの位置からの変位をxとして, 加速度αをxの関数として表せ。
(3) 台Bが物体Aを押す力fを,Aのつりあいの位置からの変位xの関数として表せ。
(4) 台Bが最高点に達したとき, 台Bが物体Aを押す力がちょうど0になったとする。
このときの単振動の振幅ro を, M, m, k, g を用いて表せ。
(5) 台Bをつりあいの位置から√2ro だけ押し下げ, 静かにはなすと, 物体Aは,つり
あいの位置からの変位がx のところで台Bからはなれた。 変位 x1, およびそのとき
の物体Aの速さを, M, m, k, g を用いてそれぞれ表せ。
(京都産業大 改)
指針 (1) 装置全体について, 力のつり
あいの式を立てる。
(2) A,Bが一体となって運動しているので, A
とBを一体とみなして運動方程式を立てる。
(3) (4) Aにはたらく力を考え, Aについての運
動方程式から, カナを求める。 (4) は, (3)
結果を利用する。
(5) AがBからはなれるのは, f = 0 のときであ
る。 また, 単振動におけるエネルギー保存の法
則では, 運動エネルギーと復元力による位置エ
ネルギーの和は一定である。 復元力による位置
エネルギーは, つりあいの位置からの変位xを
用いて, kx2/2 と表される。
解説
(1) 装置全体
の力のつりあいから,
kal-(M+m)g=0
M+m
A
'g
k
B
Mg
41=
(2) AとBを一体とみなす
A
と、
変位xのときに受ける
力は、図のように示される。 B
一体とした運動方程式を立
Mg
(M+m)a=k(Al-x)-(M+m)g
k4l-M+m)g=0 を用いて,
a=-
A kAl
mg
k(1-x)
Ĵa
mg
k
M+m
XC
(3) Aが受ける力は,図の
ように示される。 Aの運動
方程式を立てると,
ma=f-mg
f = m (g+a)
=mg
k
M+m
x=x=
9. 単振動 115
発展問題 228, 229
ひ=
M+m
k
g
A
B
A
B
m
k
0= m(9-M²mr.) M+m
0=mg-
-g
k
k
ro=
(4) このとき,Aは振動の端に達しており, (3)
の式でx=r のとき, f = 0 になったと考えら
れる。
@
mg
M
)
(5) AがBからはなれるのは, f = 0 になるとき
である。 (4) の結果から, 変位 x1 は,
↑a
ess
はなれたときのA,Bの速さをvとする。 Bを
√2ro だけ押し下げてはなした直後と, AとB
がはなれるときとでは, AとBの単振動のエネ
ルギーの和は保存される。 単振動におけるエネ
ルギー保存の法則を用いると,
=/= k ( √ Tr]) ² = 1 {kx;² + 1/2 (M + m) v²
x r に値を代入して, vを求めると,
M+m
g
k
Froではないのか?
第Ⅱ章力学Ⅱ