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ITEM 確率
14 独立反復試行
ステージ1 原理原則編 確率
①
③
11111
3 3 3 3 3
第1回がA
一第5回がA
ステージ1 原理原則編 確率
「サイコロを投げる」などの試行を, 毎回同じ条件のもとで繰り返し行うときの確率
について考えます。
米!
各回における確率は一定. これを,順序を意識して掛ける.
(例題14 (1) 1つのサイコロを5回投げるとき,5回とも3の倍数の
目が出る確率を求めよ.
(2) 1,2,3,4,5,6の6枚のカードが入った箱からカードを1枚取り出し,
番号を記録してから元に戻す. この試行を5回繰り返すとき, 5回とも3
の倍数のカードが取り出される確率を求めよ.
「着眼)
5回反復
1, 2, 3, 4, 5, 6
試行を視
(1) もちろん, サイコロを投げる各回の試行は独立です. したがって ITEM 11 の乗法
定理 (独立試行) を用い, 各回における事象の確率を掛けることで求まります。
(2) 本間のポイントは取り出したカードを元に戻
してから次のカードを取り出すことです(「復元
抽出」といいます)。 つまりカードを取り出すと
き 箱の中には毎回「1, 2, 3, 4, 5.6」の6枚の
カードが入っていますから, ある回におけるカ
ードの出方は,他の回のカードの出方に一切影響力をもちません。 つまり (1) と同
様, 各回の試行は独立です.
お気付きの通り, (1) と (2) は, 本質的にまったく同じ問題です. (笑)
上記のような独立試行の繰り返しを 「反復試行」といいます. 本書では今後,より詳し
く 「独立反復試行」 と呼ぶことにします。
「解答
(1) 各回において起きる事象とその確率は
A: 「3の倍数 (3 or 6) が出る」...
このように、 ①で乗法定理(独立試行) を用いた際には「順序を区別して考えている」
ということをしっかり確認しておいてください. これは, Stage 1 「場合の数」 ITEM 3
の で述べたことと同じです.
なにしろ 「独立反復試行」ですから, 毎回毎回まったく同じ条件のもとで試行を行う
ので、つい「回」に対する意識が希薄になってしまいがちです. この意識が欠けている
と今後簡単にミスを犯します! (->ITEM56)
注意厳格なことをいうと本来は, 「第1回の目が3の倍数」 「第2回の目が3の倍数」.
・・・は異なる事象ですから事象 A1, A2, ・・・などと区別して名前をつけるのが正しいです
がちゃんと順序を区別して考えることが実行されていれば,とくに表現上の不備に
よって減点されることはないでしょう.
補足 本間 (1) を 「異なる5個のサイコロを1回投げる・・・(*)」 に変えても, 「1回,2回,
3回,4回,5回」という「回」の区別が 「サイコロ a, b, c,d,e」という「モノ」の区別に
すり替わるだけで、実質的に同じ試行であり、答えも全く同じになります。
要するに,本間の (1) (2) や (*) のように,各々の試行が独立に行われる場合には,
乗法定理(独立試行) を用いて解答できるのです.
「独立試行」という
参考〕 前 ITEM の 例題13 を,本ITEM のテーマである 「乗法定理 (独立試行)」で解いて
みると,次のようになります.
順序は考えていない
○サイコロの目からなる連続する2つの整数の組合せは
{1, 2}, {2,3}, {3, 4}, {4, 5, {5,6}の5通り.
○上記それぞれに対し, サイコロを区別すると2!通りずつの目の出方が対応するか
ら,サイコロを区別したとき条件を満たす出方は
5・2!=10(通り).
○上記各々の確率は,全て (1) ・・・サイコロを区別して乗法定理を用いている
5
○よって求める確率は, 10. (12) 最
A: 「それ以外が出る」
1-
もよい
求める確率は, Aが5回連続する確率であり,
...①
(1)①
(2
(2) 求める確率は,3の倍数 (3 or 6) が5回連続して出る確率であり,
=・
(2)=(-1)=2
類題 14
reokowaretenner でスキャン
白玉2個と赤玉5個が入った箱から玉を1個取り出し, 色を記録してか
ら元に戻す.この試行を3回繰り返すとき, 3回とも白玉が取り出される確率を求めよ.
解答 解答編 p.4).
48 →4・122-3
49 72