※本問4 下線部(ウ)に関して、仏教は徐々に日本人の信仰や生活に浸透していった。日本の仏
教についての記述として適当でないものを、次の1~4のうちから一つ選び、番号で答
えよ。
1 仏教の仏は蕃神とよばれ, 金色の仏像や荘厳な仏具は,新たにやってきた神のすぐ
れた威力を示すものと考えられた。 はじめは仏と従来の神との違いが明確にとらえら
れていなかったが,やがて仏は, 苦しみから人々を救済する存在であると認識される
ようになった。
2 「十七条憲法」 では和が重視されるとともに, 三宝である仏・法・僧を敬うことが説
かれている。 また,人は誰でも自分が正しいと考えがちであるが, 仏の目からみると
皆欲望に囚われた凡夫にすぎないとして、他者に対する寛容の重要さも説かれている。
3 奈良時代には、仏教は鎮護国家を実現するものとされ, 諸国に国分寺・国分尼寺が
建てられて経が読まれた。 また、 誰もが僧となれるように、 正式な戒律を授ける僧と
して行基を唐から招いて、 授戒のための戒壇を延暦寺に設けた。
4 古来の神への信仰は,やがて仏教の仏への信仰と融合して, 神仏習合とよばれる信
仰の形態をとるようになった。 また, 平安時代になると, 日本の神は仏を本体として
人々を救うために神という仮の姿をしてあらわれたものだとする考えも生まれた。