入試問題
次の文の「使子路問之」を漢字かなまじりで書き下せ。
かたはら
リテ
スル
孔子過泰山側
有婦人
有下婦
於墓者而哀。
シテ
スルや
いつこ
式而之便子路問之日、「子之哭也、壹
タリト ネテ
似二重有憂者」
たいざん
○泰山・・・山東省にある山の名で、 中国五嶽のひとつ ○哭・・・人が死んだ時の泣き方 ○夫子…孔子
〈長崎大〉
〔解き方〕まず、「子路」は人名であるから「子路をして」となる。次に動詞「問う」 +「しむ」の
処理であるが、現代語の「せる、させる」を活用して「問わせる→問はしむ」という方法で片づ
けてもよい。しかし、「子路をして之に問はしむ」ではまだ完全な解答ではない。 「曰く」に続く
ために、「之に問はしめて(曰く)」となるのが正解。このあたりの微調整は、「(この女に)質問
させて言った」というように現代語訳から逆に訓読するほうがわかりやすい。
なお、次にこれを漢字かなまじりで書き下した場合、「しむ」の『使役』をそのまま漢字で書く
誤りが多いが、「しむ」 は助動詞であるため、ひらがなにしなければならない。したがって、正解
は次のとおりだ。
CHAPTER1
夫 TSUT
シゲナリふう