化学基礎
第2問 次の文章(A.B)を読み,問い(問1~6)に答えよ。(配点 19)
A 病気の治療には, 様々な医薬品が用いられる。胃腸薬の一種である制酸剤は,
胃酸を中和するはたらきをもつ。次の資料1および2は,医薬品×およびYに添
付された文書の一部を抜粋したものである。
資料1 医薬品X
一般名 炭酸水素ナトリウム
薬効分類 制酸剤
組成 本品1g中に, 炭酸水素ナトリウム1gを含有する。
用法·用量 1日3~5gを数回に分割経口投与する。
薬効·薬理 速効性,全身性の制酸作用を示す。 ただし,胃波のアルカリ化
によるペプシンの失活及び発生した CO:により胃粘膜を刺激して二
次的に胃液分泌を促す。
NaHCO』 + HCI → NaCI+ H:0 + CO。
本品1gは0.1mol/L 塩酸の約 120 mL を中和できる。
資料2 医薬品Y
一般名 水酸化マグネシウム錠
薬効分類 制酸剤
組成 本品1錠350 mg 中に,水酸化マグネシウム0.350 g を含有する。
用法·用量 水酸化マグネシウムとして, 1日 0.9~24gを数回に分割経口
投与する。
薬効·薬理 水酸化マグネシウムは胃内の塩酸を中和し制酸作用を示す。そ
の際 CO。を発生しないため胃壁を刺激せず, 二次的胃酸分泌を起こ
しにくい。