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次の文章を読み問いに答えよ。
[論述・記述]
単細胞生物である酵母は単相 (n) の核を持ち, 細胞分裂で無性
的に増えるが、ある条件下では有性生殖を行う。 この際生じる複相 (2n) の接合子
は適当な条件下では減数分裂を行い, 単相の胞子を作り再び無性的に増殖する。
野生株の酵母は最少培地で生育するが, X線照射などにより生じた突然変異体に
は最少培地では生育できないものがある。 この中にはアルギニンを加えた最少培地
では生育できるものがあり, アルギニン要求株と呼ばれる。 アルギニンを合成する
ためには複数の酵素が必要なので,多種類のアルギニン要求株が存在する。 ここに
6種類のアルギニン要求株 (A株, B株, C株,D,E株, F株)がある。このう
A,B,C株, D株はそれぞれw, x,y,z 遺伝子に変異を起こしている。
一方, E株とF株はいずれもw, x, y, zのうちの2種類の遺伝子に変異を起こし
ている。
これらの株と野生株を用いて,各種の交配実験を行った。 この実験において同一
の株内では接合せず,生じた接合子は直ちに減数分裂を行って胞子を形成した。 ま
た生じた胞子は完全培地ではすべて生育した。 右の表は、 各交配実験において生じ
た胞子のうち, 最少培地で生育した胞子の割合を示している。(s
最少培地で生
交配した株育した胞子数
割合(%)
A株と野生株
B株と野生株
C株と野生株
D㈱と野生株
AとB4
500505050402500
BとCO
BとD株
株と株
ED
FとA株
0
0
)
(3)
F株とC株
が変
と遺伝子(イ)
この結果より遺伝子w,x,y,zの位置関係が推測できる。 またE株は遺伝子
異を起こしており, F株は遺伝子(ウ) と遺伝子 () が変異を起こしていると考えられる。 従って,C株
とE株を交配して生じた胞子の (オ) %が最少培地で生育し, D株とF株を交配して生じた胞子の(カ) %
が最少培地で生育すると予測できる。
PAS
問1. 遺伝子w, x, y, z の位置関係について簡単に述べよ。 ただし, これらの遺伝子は必ずしも同じ染色
体上に存在するとは限らない。 (18cm 2行のケイ省略)
問2.文中の(~(カ)に適当な記号もしくは数字を入れよ。
問3. 単相の生物は複相の生物に比べ, X線などの照射により突然変異体が生じやすい。 この理由として最
も重要と思われるものを簡単に述べよ。 (18cm 3行のケイ省略)
+ * TAO p (n) (3