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■重要古 |
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四段・上二段・上一段・下二段・下一段
知らぬが仏
とある暴れ馬が、仁和寺で盛大な加持祈織が行われた際に、献上された。
中ごろ、六の毛といふあがり馬ありけり。いづれの御室にか、大法をおこなはせ給ひけるに、
ぼうくん AS
引き進ぜられにけるを、ある房官にたまはせてけり。 あがり馬とも知らで乗りありきけるほどに、
差し上げられたものを
ある時、京へいでけるに、知りたる人、道にあひて、この馬を見て、いかにさしものあがり馬の
名物、六の葦毛には、かく乗り給へるぞ」と言ひたりけるに、臆して手綱をつよくひかへたりける
に、やがてあがりて投げけるに、てんさかさまに落ちて、かしらをさんざんに突きわりにけり。
まっさかさまに落ちて
をかしかりけることなり。
なことであったことだ
(注)
あがり馬…暴れ馬。
御室仁和寺の住職。
大法… 加持祈。
房官・寺の事務的な仕事を行う人。 出家していない場合もある。
「文法を確認する
一線a「ありき」b「いで」「見」d「落ち」の活用の種類を答えな
さい。また、活用形を答えなさい。
(完答点×4)
活用の種類
活用形
間一文法
三内容
行 行
間四 内容
行
****
主語を本文中から書き抜きなさい。
活用
活用
活用
(8点)
一線①について、主語を補って口語訳しなさい。
線②9の内容として、最も適当なものを次から選びなさい。
どうにかして有名な暴れ馬に、あのように乗ってみたい。
なぜあれほど有名な暴れ馬に乗ることになったのだろうか。
たとえあれほど有名な暴れ馬でも、乗ることができるのだなあ。
なぜあれほど有名な暴れ馬を乗りこなすことができるのか。
さぞ有名な暴れ馬だから、あのように乗っているのだろう。
一線③について、次の各問いに答えなさい。
ここんちょもんじゅう
出典 『古今著聞集」
(文法 動詞① 正格活用
HOFF
A
形
A
(6点)
ウ
2
本文の展開 本文からあてはめなさい。
が乗る
六の章毛という馬に
ことになった。
ある時点で知り合いが「あれほどの
の名物にお乗りか」
と言った。
手綱を強く引いたため、
落馬してしまった。
(4点×2)
本文の重要古語 意味を選びなさい。
A たまはす
ア差し上げる
H
申し上げる
オ~していらっしゃる
お与えになる
おっしゃる
ア ゆっくりと
そのときに
ウ
(4点×3)
ウ すぐに
オ早くも
40
(6点)
②線③のようにした理由の説明として、 に入る言葉を書きなさい。
自分の乗っている馬がだと知ったから。
◆省略された部分を補って書く
問五内容
-線④が表す内容を、 解答欄に合うように補って書きなさい。
完8点
が跳ね上がって、
を投げたので、
問六 内容 ——線⑤とありますが、作者がそのように感じた理由として最も
適当なものを次から選びなさい。
(8点)
乗りこなせていたのに、事実を知った途端に落馬してしまったから。
うまく乗れていただけに、落馬のみっともなさが目立ったから。
馬に信頼されていたのに、声を掛けられただけで自信を失ったから。
エ馬にどれほど価値があるのかを全く理解していなかったから。
オ暴れ馬という事実を隠していた御室の思惑どおりに落馬したから。
全体を読み通す力をつける
問七主題本文の主題として最も適当なものを、次から選びなさい。
ア乗る人の扱いによって態度が変わる馬の繊細さ
(8点)
イ絶妙な時期をとらえて的確に事実を伝える難しさ。
ウ事実をあらかじめ理解したうえで行動することの大切さ。
エ
知らない方がかえってうまくいくこともある物事の面白さ。
オ技と心の両方が整ってこそうまくいく乗馬の奥深さ。
パー
01
23
401
5 動詞①