30 第2章 複素数と方程式
11 剰余の定理と因数定理
*特に断らない限り, 因数分解は有理数の範囲で行うものとする。
例題 高次式の因数分解
30 x3-3x²+4 を因数分解せよ。
解答 P(x)=x-3x2+4 とすると
よって, P(x) は x+1 を因数にもつ。
これもP(-1)=(-1)-3・(-1)+4=0
x+1)x³-3x²
x²-4x+
右の割り算から
P(x)=(x+1)(x2-4x+4)
=(x+1)(x-2)2
-4x
-4x².
参考 多項式P(x)の各項の係数がすべて整数であるとする。
このとき, 最高次の項の係数をα, 定数項をcとすると.
cの正の約数
P(k) = 0 となるんの候補は±
である。
αの正の約数
この問題では,α=1, c=4 であるから,P(k) = 0 となるkの候補は
± (4の正の約数) すなわち ±1, ±2, ±4 である。