から、
かも
かかるほどに、母、賀茂へまうでけるに、この少人を具したりけり。下向
幼い子(長女)を連れていった。
こうしているうちに、
賀茂神社へ参詣したときに、
の後、「さても賀茂にては何ごとを申しつる」と間はれて、「ただ琵琶をよく弾
ところで
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申し上げてきたのか
家に帰って
思うとおりに弾
かせさせ給ふ)とこそ申しつれ」とぞ、答へける。このことばをあはれみて、
かせてくださいとだけ申し上げた
感動して、
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勘当許して、小琵琶返し与へたりければ、よろこび
当を許して、
返して与えたので、
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て、これより心に入れて道をたしなみ、功を入れた
心を込めて
琵琶の道にうちこみ、長年努力して
ること第一なりとぞ。
(古今著聞集)
高い技量に到達したこと当代随一であった。
*嫡女…後の坊門局か。この父も祖父も琵琶の名手であった。
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