化学
3 タンパク質を酵素で加水分解すると,種々のアミノ酸の混合物が得られる。こ
れらのアミノ酸の分子は,同一の炭素原子にカルボキシ基とアミノ基が結合して
HOOD
=
いる。これらは,タンパク質の構成成分であり,R-CH(NH2 ) COOHで表され,
α-アミノ酸とよばれる。 タンパク質は α-アミノ酸がペプチド結合で多数連なっ
HOOD
たポリペプチドである。ペプチドのアミノ基が残った末端をN末端,カルボキ
HOOD HO
シ基が残った末端をC末端という。
HOOD-HO
いま,アミノ酸7個からなる直鎖のヘプタペプチド X について,以下の実験
(ab) を行った。なお, ヘプタペプチド X を構成するアミノ酸はグリシン、ア
ラニン、アスパラギン酸, リシンの4種類であることがわかっている。これらを
仮にA~Dとする。
実験a ペプチドのC末端側からアミノ酸を順次切り離していく酵素であるカ
ルボキシペプチダーゼを使って, ヘプタペプチド Xのアミノ酸の配列順序
を決定する実験を行った。 1molのヘプタペプチドXをこの酵素で加水分
解し,切り離されたアミノ酸 A,B,C,D の物質量を反応時間ごとに追っ
て測定すると,次のグラフに示す結果が得られた。
71
A:2mo/
B3nol
C:lol
Pilmal
アミノ酸の物質量
2
アミノ酸C
アミノ酸B
アミノ酸A
[mol]
アミノ酸 D
0
反応時間
(VI)
実験 b得られたアミノ酸A~DをPHがおよそ6の緩衝液に入れ電気泳動を
行った。
②