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116 第2章 高次方程式
Think
例題 54
剰余の定理(2)
[考え方
解答
****
(1)nを3以上の自然数とする.x" -1 を (x-1)3で割ったときの余り
を求めよ.
(2)x2+x15 +1 を x+1で割ったときの余りを求めよ.
(1)x1=(x-1) Q(x)+ax²+bx+c
このままでは何もできないので,x-1 が式変形でき
ないか考える(x-1) に着目して, x-1 =t とおく
x1 =t とおくと, 二項定理が利用できる. (二項定理については, p.21参照)
(2)x=iで x2+1=0 となる. 実数係数の多項式の割り算での余りは実数係数の多
式である。
(1)3次式(x-1)で割ったときの商をQ(x) とすると,余りは
2次以下の多項式であるから、余りはax+bx+c とおける
よって、
(t+1)-1=fQ(t+1)+α(t+1)+6(t+1)+c ...... ②
3次式で割るの
で、余りは2次
以下の多項
解
Comme
1の
の解で
つまり
この
とす
x-1 =t とおくと, x=t+1 より ①は,
x-1=(x-1)2Q(x)+ax²+bx+c
②の左辺に二項定理を利用すると,
(左辺)=,Cat+mCt'
"Cat+„Caf'+nCit+"Co-1
=,Cat*+,C, "'++,Cf+n(n-1)t
2+nt
③
2
C22
C=n
n(n-1)
n Co=1
また、②の(右辺)=Q(++1)+of+ (2a+b)t+a+b+c
多項式・Q(t+1)は各項とも3次以上である.
③④の2次以下の項の係数を比較して,
④4)
とな
a
n(n-1)
a=
2a+b=n,a+b+c=0
2
これらから a=-
_n(n-1)
b=-(n-2n),c=-
n2-3n
余りは2次以
なので2次以下
の項のみに着目
する。
れる
d
2
2
練習
よって, 求める余りは,
n(n-1)x-(n²-2n)x+
2
n²-3n
2
(2)2次式x+1で割ったときの商をQ(x), 余りをax+bとおく .
x2 + x15+1=(x2+1)Q(x)+ax + b(a,bは実数) が成り立つ.
これは恒等式であるから,両辺に x=i を代入すると,
1+1+1=(i+1)Q(i) + ai + b ... ①
i=-1,=(i) =1, i=(i).i=-i より ① は,
2-i=b+ai となる.
a b は実数であるから,
よって、求める余りは,
注)微分法(第6章) を学習すると
*** (6) *****,
54
****
a=-1,b=2
x+2
余りは1次以下
の多項式
=√-1
複素数の相等よ
り
辺を微分した式も恒等式であることから,a,b,cの値を容易に求められる.
xの恒等式 x-1=(x-1)Q(x)+ax²+bx+cの両
(1)を2以上の自然数とする.x" を (x-2)2で割ったときの余りを求めよ。
(2)2x'+x+1 を (x+1)(x-1)で割ったときの余りを求めよ.
を