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基本 例題 13
複利計算と等比数列
毎年度初めにα円ずつ積み立てると, n 年度末には元利合計はいくらになる
か。 年利率を、1年ごとの複利で計算せよ。
CHART & THINKING
nの問題 n=1,2,3,
・・・で調べてn化 (一般化)
中央大
p.365 基本事項3基本11
「1年ごとの複利で計算」とは、1年ごとに利息を元金に繰り入れて利息を計算することを
いいこの計算方法を複利計算という。
なお,1年度末の元利合計は、次のように計算される。
(元利合計)=(元金)+(元金)×(年利率)=(元金)×(1+年利率)
この例題をn=3として考えてみると,各年度初めに積み立てるα円について,それぞれ
別々に元利合計を計算し、 最後に総計を求めることになる。
a
積み立て
←
1年度末
a(1+r)
a
積み立て
←
2年度末
3年度末
a(1+r)²
a(1+r)³
a(1+r)
a(1+r)²
a
積み立て
a(1+r)
上の図から、3年度末には α(1+r)+α(1+r)2+α(1+r) 円になる。
これをもとに, n 年度末の元利合計を和の形で表そう。
解答
各年度初めの元金は,1年ごとに利息がついて(1+r)倍と
← α円は
なる。
D
にα ( 1 + r) 円,
よって,第1年度初めのα円は第n 年度末には α(1+r)"円,
第2年度初めのα円は第n年度末にはα(1+r)1円
2年後にα(1+r)2円,
となる。ゆえに、求める元利合計Sは,これらすべての和で
S=a(1+r)"+a(1+r)"-1++a(1+r) (F)
これは, 初項 α(1+r), 公比 1+r, 項数nの等比数列の和で
あるから, 求める元利合計は
(1+r)-1
S= a(1+r){(1+r)"-1}__a(1+r){(1+r)"−1}
(円)
r
PRACTICE 128
......n
…… 年後にα(1+r)"
円になる。
α(1+r) を初項,
α(1+r)" を末項とする。
Jei