基礎問
186 第6章 順列・組合せ
113 重複組合せ
区別のつかない球5個をA,B,C3つの箱に入れる。
どの箱にも少なくとも1個の球が入る方法は何通りあるか、
(2) 1個も入っていない箱があってもよいとすれば、 何通りの方
法があるか.
精講
A,B,Cの箱に, それぞれ個, y個 2個入るとすると, (1),(2)は,それ
ぞれ,次の方程式の解 (x,y,z) の組の数を求めることと同じになります。
(1)x+y+z=5 (x≧1,y≧1, z≧1)
(2)x+y+z=5 (x≧0 y≧0, z≧0)
解答では,まず拾い上げてみて, あとで計算による解法を考えてみましょう。
解答
A,B,Cの箱にそれぞれ, x個, y個, z個入るとする.
(1) x+y+z=5 (x≥1, y≥1, z≥1)
x = 1,2,3 だから, (x,y,z) の組は次表のようになる.
IC
1 1 2 2 3
2
3 2
(2) x+y+z=5 (x≥0, y≥0, z≥0)
1万円札が5枚あるとき (これらは区別がつきません),どの1万円
札がほしいという人はいません。 何枚ほしいというはずです.だか
ら,区別がつかない球のときは個数で考えます.
y
2
2
1
1
3 1 2 1 よって6通り
1 2 1 1
基準をもって数え上
げる
IC
0 0 0 0 0 0 1 1 1 112222 3 3 3 4 4 5
y 012345
012340 1 2 3 0 120 10
543210432103 210 210100
よって 21通り
注 この問題のように, 変数に関して条件が同じ (このことをx,y,z
は対称性があるといいます) であれば、次のように大小を仮定して数
えて,あとで並べ方を考える方がラクです.